赤鉄の「正義の決断に殉じて死ぬ悪でありたい」とか「自分を悪党で居させてくれる正しい人が好き」とかその辺の歪んだ破滅願望の根底にあるの、きっと彼はコーガの血を自分の代で終わらせたいって思ってるんじゃないかなと少し考えた。
幼いころから自由はなく影として蔑まれ強いられ田舎の冷たい視線に晒される先祖の罪を背負ったコーガの一族、それを道半ばでリタイアさせるには正義に倒される、または正義に殉じる形で血族を残さず死ねば周りは「納得」するだろうって、これも一種歪ませられた感情だね。本人もそこ理解してるし、例え赤鉄が子孫を残さぬままお館様の理想に殉じていたとしても、村の中で一番コーガの血統に近しい血筋が新たなコーガとして呪われた責を負う可能性もある。そもそも赤鉄はコーガを作り出したキタカミの人間をそこまで憎んでない。全てがままならぬものと思っているけど一種の子供の反抗みたいな?どうにもならないものだから自分は納得のいく、いかせられる形でもう逃げたい欲にも見える。
お館様の言う叱られたい子供って評も案外当たらずも遠からずなんだろうな。でもお館様は赤鉄のお父さんにはなれず、有事は村の大多数をとるから彼の全てにはなれない。本人たちも理解してるしその上で忠義を置いている関係性だよ。だからお館様はあの御仁に赤鉄が自分へとは違う執着を見せ始めていることが嬉しい。
アンバルの言う暴れた責任とケジメとはまた違う自罰…いや罰せられたいというより糾弾されたくない、逃げたい、終わらせたいみたいなマイナスの気持ちが結果自傷になるのが根底にあるの、思ったより臆病な人なのかもしれないねニンジャさんは。