だしを刻んだ、飯がすすんでうめぇんだわ
古代大牙ドゥライェロの話
古代大牙ドゥライェロの話
パラドックス怪人のカテゴリでパラドックス怪人に似て非なる者。
イメージ的にイダイナキバが他のパラポケと違ってファーストコンタクトが外界に飛び出て爆走してるヌシの印象強かったからそうなったんだけど、弊デアのイダイナキバこと古代大牙ドゥライェロもどちらかというとメルクリオやシルベストレ様みたいな一般怪人幹部カテゴリにしたい感でそうなった。
古代大牙は、なんていうか、プロトタイプアンバルみたいなもんなんだよね。
強い肉体と精神力と憎しみやら執着やらもった人間を素体にしてパラドックス怪人と同等の力を持った個体を作ろうとした実験で、強い力を得て肉体も崩壊しなかった者の精神が完全に壊れ狂った状態になってしまった最古の存在。力自体はパラドックス怪人とそん色はないし、パラドックス怪人ではないので大穴の封印を初期に抜けることは出来たけど、敵味方判別も出来ずに暴れまわることしか出来ない。
アンバルが人間側にリカバリできたのはこの失敗を元に心の面が調整されていたのと、ラネテの精神が彼を守ったのと、グラナドの存在がラネテへの愛情を思い出させたのはあるんだ。でも古代大牙の愛した存在はもう精神体ですらこの世に残ってないし、彼を憎んでた。その前に彼女を思い出して人間になれるほど心が残ってなかった。手遅れで悲しい。
正体は古代に砂漠地帯を治めていた征服王で、後世では他国侵略を重ねていた強欲な王として教科書に一文だけ乗っている程度。古代王朝で最大の勢力を誇った銀の王ナルメスに滅ぼされた代の王様。怪人改造されたのは死後埋葬された死体なので歴史上はただの人間だったはず。
侵略を主としていたのは彼が持つフロンティア精神が由来するが、度重なる他国侵略で国土を疲弊させたのも本当。彼自身は戦勝により奪った戦果で国を豊かにするつもりであったし実際軍は強かった。転換期は王族一夫多妻制であるにも関わらず一人のみを娶り寵愛した妻(クエスパトラ♀)の死だとされる。
敗戦国の女王だった彼女は戦果としてドゥライェロの物にされたのだが、悲嘆にもくれず媚もせず、女王として凛と立つ姿に心惹かれたドゥライェロはあの手この手で彼女の心を射止めようとする。しかしドゥライェロの献身はそれ即ち征服であり、自身の為に広がる戦火と民の嘆きを見てどんどん彼女の顔は曇る。悪循環だね。でも彼はそれしか愛の伝え方を知らなかった、そこが悲劇でありすれ違いだったんだと思う。
次の標的は大国銀の王。絶対勝てるはずもなく民も疲弊している。耐えかねた女王はエスカレートしていく戦争を止めるためドゥライェロに刃を向け、ドゥライェロも王として愛した女をこの手で処刑せざるを得なくなってしまった。愛されたくて戦ったのに殺さねばならない、狂気の入り口はそこ。
正義感が強くて凛として民を想う女王だった妻。後世この妻が男を惑わせていたずらに戦火を広めた毒婦の美女扱いされるなんて知らずにねぇ。皮肉だよねぇ。そんな負の感情のパワーを墓所から見つけたのが古代偃月スヴィエート。彼はドゥライェロの死体を前にしてアンバルに施したような古代怪人改造人間計画を思いつくのだ。
実験は失敗、現在のドゥライェロは古代大牙という巨象の怪人として、自身が栄華を誇った国と最愛だった誰かを探して砂漠を駆けるだけの意思の無い存在と化している。古代怪人達はこの爆発的な推力だけを使って破壊行動に彼を使っているのだが、シルベストレ様だけはそれを案じているというか、嫌がっているというか。
ドゥライェロもシルベストレの凛とした横顔に遠い昔喪い忘れた誰かの顔を思い出して破壊衝動を治める時がでてくる。そんな時にパラドックス怪人が復活、役立たずとされたシルベストレは責任を取る為動力化として処分されかけてしまう。
結果的にマスカレイド達がシルベストレことシシィの命を助けるんだけど、それが出来たのはドゥライェロが身を挺してパラドックス怪人からシルベストレを守ってくれたから。死に際の彼が最後に見た白い鳥が何だったのか、タマデアー達は誰も知らない。
もし何かがあれば彼とは分かり合えたのかもしれない。そして同じ立場のアンバルが人間として生きていけることはすごく幸福な事なのかもしれない。
悪い人なんだけど根っこは悪くないんだよね。パラドックス怪人の中では。畳む
パラドックス怪人のカテゴリでパラドックス怪人に似て非なる者。
イメージ的にイダイナキバが他のパラポケと違ってファーストコンタクトが外界に飛び出て爆走してるヌシの印象強かったからそうなったんだけど、弊デアのイダイナキバこと古代大牙ドゥライェロもどちらかというとメルクリオやシルベストレ様みたいな一般怪人幹部カテゴリにしたい感でそうなった。
古代大牙は、なんていうか、プロトタイプアンバルみたいなもんなんだよね。
強い肉体と精神力と憎しみやら執着やらもった人間を素体にしてパラドックス怪人と同等の力を持った個体を作ろうとした実験で、強い力を得て肉体も崩壊しなかった者の精神が完全に壊れ狂った状態になってしまった最古の存在。力自体はパラドックス怪人とそん色はないし、パラドックス怪人ではないので大穴の封印を初期に抜けることは出来たけど、敵味方判別も出来ずに暴れまわることしか出来ない。
アンバルが人間側にリカバリできたのはこの失敗を元に心の面が調整されていたのと、ラネテの精神が彼を守ったのと、グラナドの存在がラネテへの愛情を思い出させたのはあるんだ。でも古代大牙の愛した存在はもう精神体ですらこの世に残ってないし、彼を憎んでた。その前に彼女を思い出して人間になれるほど心が残ってなかった。手遅れで悲しい。
正体は古代に砂漠地帯を治めていた征服王で、後世では他国侵略を重ねていた強欲な王として教科書に一文だけ乗っている程度。古代王朝で最大の勢力を誇った銀の王ナルメスに滅ぼされた代の王様。怪人改造されたのは死後埋葬された死体なので歴史上はただの人間だったはず。
侵略を主としていたのは彼が持つフロンティア精神が由来するが、度重なる他国侵略で国土を疲弊させたのも本当。彼自身は戦勝により奪った戦果で国を豊かにするつもりであったし実際軍は強かった。転換期は王族一夫多妻制であるにも関わらず一人のみを娶り寵愛した妻(クエスパトラ♀)の死だとされる。
敗戦国の女王だった彼女は戦果としてドゥライェロの物にされたのだが、悲嘆にもくれず媚もせず、女王として凛と立つ姿に心惹かれたドゥライェロはあの手この手で彼女の心を射止めようとする。しかしドゥライェロの献身はそれ即ち征服であり、自身の為に広がる戦火と民の嘆きを見てどんどん彼女の顔は曇る。悪循環だね。でも彼はそれしか愛の伝え方を知らなかった、そこが悲劇でありすれ違いだったんだと思う。
次の標的は大国銀の王。絶対勝てるはずもなく民も疲弊している。耐えかねた女王はエスカレートしていく戦争を止めるためドゥライェロに刃を向け、ドゥライェロも王として愛した女をこの手で処刑せざるを得なくなってしまった。愛されたくて戦ったのに殺さねばならない、狂気の入り口はそこ。
正義感が強くて凛として民を想う女王だった妻。後世この妻が男を惑わせていたずらに戦火を広めた毒婦の美女扱いされるなんて知らずにねぇ。皮肉だよねぇ。そんな負の感情のパワーを墓所から見つけたのが古代偃月スヴィエート。彼はドゥライェロの死体を前にしてアンバルに施したような古代怪人改造人間計画を思いつくのだ。
実験は失敗、現在のドゥライェロは古代大牙という巨象の怪人として、自身が栄華を誇った国と最愛だった誰かを探して砂漠を駆けるだけの意思の無い存在と化している。古代怪人達はこの爆発的な推力だけを使って破壊行動に彼を使っているのだが、シルベストレ様だけはそれを案じているというか、嫌がっているというか。
ドゥライェロもシルベストレの凛とした横顔に遠い昔喪い忘れた誰かの顔を思い出して破壊衝動を治める時がでてくる。そんな時にパラドックス怪人が復活、役立たずとされたシルベストレは責任を取る為動力化として処分されかけてしまう。
結果的にマスカレイド達がシルベストレことシシィの命を助けるんだけど、それが出来たのはドゥライェロが身を挺してパラドックス怪人からシルベストレを守ってくれたから。死に際の彼が最後に見た白い鳥が何だったのか、タマデアー達は誰も知らない。
もし何かがあれば彼とは分かり合えたのかもしれない。そして同じ立場のアンバルが人間として生きていけることはすごく幸福な事なのかもしれない。
悪い人なんだけど根っこは悪くないんだよね。パラドックス怪人の中では。畳む